第99回江戸東京歴史散歩の会「皇居東御苑散策」
活動日 令和5年4月20日(木) 天候 快晴
時間 午後1時~午後4時
実施場所 地下鉄千代田線二重橋前駅~楠正成像~和田倉噴水公園~
大手門~皇居東御苑~北の丸公園~日本武道館~田安門
参加者数 会員27名 非会員0名、合計27名 (男性19名、女性8名)
高気圧に覆われた影響で、今日の都心は気温が上がり6月中旬並みの夏日となった。この皇居外苑には外国からの観光客も多く半袖姿で散策を楽しんでいた。また、制服姿の修学旅行生も見受けられ、楠正成像を見上げ写真を撮っていた。
我々協会員も鎌倉時代末に活躍した楠正成が凜々しい姿を見せる像の前で集合写真を撮り、世話役から今日の行程の説明と「NPO法人江戸城天守を再建する会」から来ていただいたガイドさんの紹介を受け、参加者を3組に分けて出発した。
二重橋を左手に見ながら和田倉噴水公園に向かい、江戸城の正門に当たる大手門に入る。この門は2代将軍秀忠の時代に藤堂高虎によって完成したもので、高麗門と渡櫓門で桝形虎口を形成して敵を打ち取る様になっている。10万石以上の大名は月に3回登城し、将軍に面会した。大名はここまでは駕籠や馬で来て、ここで下馬して中に入る。中に入ると、同心番所、百人番所、大番所があり、不審者の有無を監視していた。特に、百人番所は長さ50メートルほどもある江戸城最大の検問所跡で、甲賀組、伊賀組、根來組、二十五騎組の4組が昼夜交替で詰めており、常に同心が100人いたことから百人番所と呼ばれるようになった。
更に進むと、富士見櫓に出会う。このあたりは高台にあり、江戸の町並や富士山が見渡せた。本丸地区に現存する唯一の櫓で、遺構の中では一番古いものと言われている。ここから天守台に向かっていく途中に、あの有名な忠臣蔵の基になった松の廊下跡がある。「殿中でござる」のセリフが有名です。
江戸時代の本丸跡だった広い芝生があり、その近くには時代劇で有名な大奥跡がある。そこには将軍家の正室、子女、奥女中など700人から1000人の女性が暮らしており、本丸の三分の一を占めていたと言われている。
今日のガイドをお願いしている「江戸城天守を再建する会」は、ここに天守を再建することを目指している会です。過去にも、明暦の大火後、加賀藩前田家が石垣を積み上げ天守の再建の準備が整った際、時の老中保科正之が、江戸の町の復興を優先し、天守の再建を延期したことがある。その後、何度か再建の話はあったものの再建されずに現在に至っている。
天守閣の背後に北はね橋門がある。ここは警護が非常に厳しく周辺の石垣が一番高く約18メートルある。また、橋は水面より髙い位置にありはね橋になっている。これらの事がこのエリアの重要さを物語っている。
この門を出て、道なりに北の丸公園に向かい、武道館の手前にあるお茶屋で各自一休みし、家康どうする・・・話に花を咲かせ、みんなが集まったところで解散しました。約三時間の旧江戸城・東御苑散策で歴史の重みを感じた一日となりました。
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